六月になるまで
少し待ちましょうよ
あの家を取り壊して
コインパーキングにするのは
新緑に囲まれたら
少し気も変わるかもしれないし
川沿いの住宅街に
チェーン店じゃないファミレスと
何年も前に諦めた夢と
もうすぐ閉店するコンビニがあって
その全てが国道沿いに並べられ
雨風で平等に汚れていくのを
あなたはいままでずっと
ベランダから眺めていたんだね
タクシーの運転手が舌打ちをする度に
コンビニの店員が溜息をつく度に
私の手元の携帯電話が圏外になる度に
空に瞬くあの星を私たちが見逃す度に
気も変わるかもしれない
だから待ってみましょうよ
もう少しだけ
春が終わるまで