ツイートすることが思い浮かばない
Put Your Hands Up.
2021年5月14日金曜日
hello, (outside of the) world
転寝でも夢など見たくない
誰かに口を塞がれるからだ
中毒が何もかもを奪いに
チョコレートはコカインであるし
素人が呪術に触れようとすれば
悲惨な事しか起きない
どう思っているかなんて知りたくない
どう思っているかなんて伝えたくない
汚名が管理されていることを知りつつも
極めて社交的であるように努める
本当のことなど気にしないならば
知らない
私はコーラよりサイダー派
置き配で欠落を
コンビニで自失を
知らない
季語、傷害
海が薫ると山が消える
山を撫でると海が遠のく
全ての遠近感を把握する
全ての気温差を幻視する
季節が私達の全てを
乱暴に奪い取り
傷つけていくことを
人は山笑ふと表現した
頂は雲に(A Crown In The Cloud)
全てのファンは最果てを目指し
二度と戻ってこない
全ての推しは霧の中に向かい
二度と帰ってこない
中途半端な首輪を自らに付けるのに
こちらを窺うばかりで慈悲すら及ばない
監視されているかもしれない
監視しているかもしれない
スーパーマーケットに行くことを嘲笑うような
中途半端な想像力の在り様によって
皆が面白さをデコイにしたがるので
うっせぇわの替え歌が並ぶ
全てのファンは極限なので二度と戻ってこない
全ての推しは先端なので二度と帰ってこない
それでもここで呼吸をしなければならない
まず酸素で全てを肯定し
次に二酸化炭素で全てを否定
その先の慰めは有料
不可視の歯
古い慣わしの中に住む人々は
抜けた歯を投げる
下の歯は屋根の上に
上の歯を軒下に
だから全てのVtuberの歯は
どこかに投げられていく
下の歯は屋根の上に
上の歯を軒下に
言及が増えれば増えるほど
後で浄化するプロセスも増える
配信者と視聴者の間に挟まり
身動きが取れなくなっている人々を
導いていく
下の歯は屋根の上に
上の歯を軒下に
スパチャを投げた分だけ
生傷を増やさねばならない
貢献を装った別人を朝に
許されたつもりの動作を夜に
高評価をお願いしますと暗唱したところで
誰も救われないのをわかっているのに
なので償わねばならぬ
幾つもの有り合わせの責任感で
あなたの腕は屋根の上に
わたしの足は軒下に
雲は疑うために
海は抗うために
アナザー・エリア
血は脅迫である
I Love Youとは
呪いを結晶化した言葉であり
漱石が月を依り代に選んだのは
完全なる意図だった
全ての関連付けが消えたら
自分というものを投棄する
三次元とは不可触の概念であり
その隙間に倒れ込んでは
まるで生きているかのように振舞う
ヒロイックな処理場で慰めに浸る羽目になる前に
憐憫を強要する音楽を止めなければならない
絶対に
配信の途中で
この瞬間にも誰かが配信をしていることで
配信が途切れることは本質的には無い
全てはスパチャの俎上に引き摺り下ろされ
生きる呼吸すら切り刻まれてしまうだろう
私は寂しい時だけ人を求める屑であり
世界とは視界の外を夜に作る屑である
確定は堰き止められ嘘の漣で分解されている
実施
許さない、と六文字で発音
言わないことが言うことでもあり
言語以外の領域を言語として記憶する
邪推が灰色のまま積み上がる
心と身体の在りかに執着し
そこから離れたつもりを演じ
見識を卓上から滑り落としていく
一と四のはざまで
One Two Three Four
リズムが分かりますか
同じ音を繰り返せないから
同じ言語も繰り返せない
人は二度と同じ言葉を言えない
だから一回しか言わないのは当然
15文字目は発音が終わった大分後に
音を伴わず発語される
Clearly : Guilt
お前に興味なんか無い
全てが説明され解体されなければ
足元の見通しが良くなることはなく
歩行には困難が付き纏う(そしてそれはずっと)
テーブルの上には千切りのキャベツと
先日も食べたレトルトカレーを
全ての食卓に盛られる罪悪感で
吹き抜けから落ちる妄想を加速させる
気圧がありとあらゆる見識を歪めて
高橋知秋はユーモアを無理矢理振舞う
全ての霧が森を薫らせるが
それは蒸発の肯定にしかならない
Vtuberは嘘しか吐かない
フォロワーは慰めしか投げない
五分だけ広告動画を止めて伝える
お前に興味なんか無い
a / b(かつては私も)
既にあなたの体の中に蟻はいる
心という曖昧な概念に囚われる
海は資本主義の重力の方角に流れる
五言絶句
封印
discordのサーバー削除に際して
discordのサーバーを消して
集まっていた人々を一旦忘却して
全てのやりとりを漂白して
ここでもう一度言葉のリズムを確認
全ての楽しさのうちの一部を否定しなければ
共感もないエリアでは生き延びられない
鈍化に纏わる罪を棄却し食事を正当化する
愛想笑いの傷を追認し愉悦を正当化する
全てのdiscordのサーバーの削除は
連続性を終わらせることの代替として行われ
敵意を必ず用意しなければ成立し得ないが
しかし周到な自傷性を自賛する儀式ではない
自らの末端の摩耗を確認したら
ほんの少しでも切り離すことをしなければ
安易な湿度に頼ることになってしまうので
あなたは窓を開けたのだ
私に指図するなフォロワー
”聴く者を魅了する歌声”のラベルで
興味がある振りと興味がない振りが
双方向性を謳いながら揺れ続け
全ての睡眠不足を統制している
後ろ手に隠している枯れた花束も
仕込みであることは既に自明なのに
エモいという言葉で浪費する姿勢で
偏見を誰かに押し付けて欲しがる
神を呼ぼうと企む場にあるのは
滑稽さのみに価値が生じる規約と
雨が降ることを期待する愚かしさ
だから私に指図するなフォロワー
全員一旦黙ってくれ、と発声する
お願いだから黙ってくれ、と発声する
その言葉が終わる部分からが沈黙
その言葉がまた始まるまでが沈黙
春の本質は風である
全てのVtuberが輪になって
あなたを虚空へと手招きしている
シチュエーションボイスで全てをかすめ取られ
ゲーム配信で何もかもを踏み潰されても
私はアマゾンのマーケットプレイスで
CDを買うことをずっと考えているし
窓が青空を切り取ることを
今でも何となく信じている
Sell Out
メルカリに心を売り払い
親父譲りの頑固さで
全ての言葉を書き記し
正当性を確認する
メルカリに心を売り払い
両手を合わせて項垂れる
discordのサーバーに穴を掘り
その底から光を仰ぐ
動画をもう一回再生するか否か
そうした内容の無機質な提案に
あまり乗らずに生きてきたから
必要のない菊花を大量に逃したのだ
書きかけの詩の続きを書くと
貼り合わされたフォントが
二つの風景を幻視するが
共有されることはない
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